1.糖尿病合併症の一つである糖尿病性足部潰瘍(DFU)とは

2.幹細胞治療で7回以内の静脈投与で糖尿病が寛解した事を報告する論文を紹介

3.従来の治療では不可能であった糖尿病の完全寛解を幹細胞治療によって可能にする事が出来る

1.糖尿病合併症の一つである糖尿病性足部潰瘍(DFU)とは

 糖尿病は悪化すると合併症を引き起こすことは、ご存知ですか。糖尿病性足部潰瘍(DFU)は糖尿病による重篤な合併症の一つで、糖尿病による足部切断の前に引き起こされます。この潰瘍が悪化すると足部の切断につながります。厳密には、糖尿病性足部潰瘍(DFU)は、糖尿病患者の足首以下に起こる外傷と定義されています。糖尿病合併症による足の切断は30秒に一度起こるとされ、その84%が糖尿病性足部潰瘍(DFU)によって起こると言われています。つまり、糖尿病による合併症で足部切断になるケースは少なくないのです。そこで、幹細胞治療をご紹介します。近年、幹細胞治療は糖尿病性足部潰瘍(DFU)の新しい治療法となっています。幹細胞は様々な細胞になる事が出来るため、傷の治癒に関係する細胞になり、免疫調節や血管新生(既存の血管から伸長して新しい血管を形成すること)、神経の再生など傷の治癒の過程を促進することが可能になります。つまり、幹細胞は糖尿病の合併症を治すことが出来るのです。次に、幹細胞治療で実際に糖尿病が改善した報告をご紹介いたします。

2.幹細胞治療で7回以内の静脈投与で糖尿病が寛解した事を報告する論文を紹介

 ここで、幹細胞治療で7回以内の静脈投与で糖尿病が寛解した事を報告する論文を紹介します。長くなりますが、お付き合いください。2017年にデータベースを用いて256の記事をスクリーニングし糖尿病性足部潰瘍(DFU)の幹細胞療法を説明する記事を検証しました。256の記事の内、二次スクリーニングを行い、最終的に89件の主要な研究論文を調査しました。これらの研究で使用された半数以上が骨髄由来間葉系幹細胞(BM-MSC)を用い、末梢血由来間葉系幹細胞(PB-MSC)は3割程度、脂肪由来幹細胞(ADSC)や臍帯由来間葉系幹細胞(hUC-MSC)はそれぞれ臨床試験では1割程度用いられました。これらの幹細胞は臨床試験による局所投与では筋肉内注射が最も多く、皮下注射、皮内注射など注射による投与は86%の研究で行われました。局所投与は低リスクで低価格というメリットがあります。局所投与においては少なくとも1×10^6個の細胞が投与された場合、傷の治りに有意差がありました。全身投与においては、局所投与より定着率は高くなりました。全身投与ではMSC(間葉系幹細胞)の複数回に渡る静脈内投与はグルコース(糖)の恒常性にプラスの影響を与え、2回の投与後徐々に血糖値を低下させ、7回以内の投与で糖尿病を完全寛解させる事が出来ました。つまり、幹細胞の静脈投与で糖尿病を改善することが出来るのです。

3.従来の治療では不可能であった糖尿病の完全寛解を幹細胞治療によって可能にする事が出来る

 当院では、Ⅱ型糖尿病の合併症である糖尿病性足部潰瘍(DFU)の治療にも幹細胞を用いた治療を行っています。症状が悪化し切断になるケースも多く、未然に防ぐためにも根本的に足の潰瘍を治してみませんか。従来の治療では不可能であった糖尿病の完全寛解を幹細胞治療によって可能にする事が出来ます。当院では大学病院や多数の病院と連携した安全で正確な医療を提供しています。是非一度、当院での治療を検討してみてください。

参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6042254/

https://www.mdpi.com/1010-660X/55/11/714/htm

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