PRPと幹細胞治療との違い

1.PRPと幹細胞とは何か

2.PRPと幹細胞治療の治療法の違いとは

3.幹細胞治療は遺伝的に治療する事も出来る

1.PRPと幹細胞とは何か

 PRP(多血小板血漿)と幹細胞の違いをご存知でしょうか。意外とPRP(多血小板血漿)と幹細胞治療の違いを知らない方もいるかと思います。何が違うの?というお言葉を多くいただきますが、どうして同じと思うのか、というほどに大きく違います。全く別の治療です。おそらく、何が違うのか、と思われている方は、PRP治療を内容の詳細をわからず「イメージ」や「他の人がやってたから」や、「多くのクリニックでやってたから」で受けてしまっていた方かと思います。再生医PRP(多血小板血漿)とSC(幹細胞)の違いを説明しますので内容をよく理解して受けていただきたく思います。

第一に、PRP(多血小板血漿)は血液に入っている「血小板」であって、血小板とは「止血」という役割に特化した成熟した細胞であって、幹細胞のように色々な組織に成長していくことはできません。すなわち、血小板が心臓になったり、皮膚になったり、血管になったりということはできません。止血の役割を持つ細胞を投与したら何で効果を持つのか?ということを、むしろ疑問に思って頂くべきだと思います。効果を持つ理由は下の文章で説明しますので、少々お待ち下さい。

逆に「幹細胞」は細胞骨髄、脂肪などの組織由来で、これから色々な組織(例えば、心臓、血管、皮膚など)に成長していくことができるという違いがあります。作成方法も異なります。これら二つを混同してしまう患者さんも多く、今回はこれら二つの違いについて説明したいと思います。


 まず、PRP(多血小板血漿)について専門的に説明します。PRP(多血小板血漿)とは、正常レベルを超える(濃縮された)血小板(血液に含まれる細胞成分の一種。 血栓の形成に中心的な役割を果たし、血管壁が損傷した時に集合してその傷口をふさぎ、止血する作用を持つ)の濃度を持つ血液の成分で、血液を遠心分離をかけて濃縮することにより作成します。

血小板関連成長因子と血漿由来のフィブリノーゲンを含みます。血小板凝集は組織の修復に必要な成長因子を放出するため、傷跡の治癒で一番初めに起こる反応です。つまり、PRP(多血小板血漿)は「傷跡の修復プロセスを引き起こす血小板を濃縮することにより、その一番初めに起こるプロセスを人工的に引き起こして、その創傷治癒のプロセスを活性化させよう」というのがPRPの治療目的で、PRP自体が例えば皮膚になったりという事はありません

一方、SC(幹細胞)は自身の骨髄や脂肪から採取します。SC(幹細胞)は特定の刺激に基づいて特定の細胞や組織に分裂し分化する未分化な細胞です。SC(幹細胞)はとても万能で、あらゆる細胞になります。つまり、幹細胞は損傷した組織を取り換えて、新しい組織または臓器になる事が出来ます

2.PRPと幹細胞治療の治療法の違いとは

 つまり、自分の創傷治癒プロセスを活性化させるのみか、投与した細胞が新しい組織を作り出すことができるかどうかが、両者の治療の違いです。PRP(多血小板血漿)ベースとSC(幹細胞)ベースの両方の治療法は、その準備手順と機能には大きな違いがありますSC(幹細胞)は成人組織から分離され、洗練された(国に認可された)環境で厳格な管理の元に培養され、通常治療に使用できるようになるのに数週間を要します。このため、治療費はPRP治療より高額になります。(当院では即日治療する方法も行っています。)

一方、PRP(多血小板血漿)はSC(幹細胞)と異なり単純で、血液からの迅速に分離されて使用でき、準備が非常に簡単であり、治療費用も低額ですが、幹細胞は含まれません。さらに、SC(幹細胞)ベースの治療法と比較して、PRP(多血小板血漿)の治療効果はかなり低く、PRP自体が新しい組織になることができません。

3.幹細胞治療は遺伝子を治療する事も出来る

 PRP(多血小板血漿)の主な利点は、保存施設を必要とせず準備が迅速であるということです。PRP(多血小板血漿)は自己組織由来であるため免疫応答として拒絶反応が起こる心配もありません。

一方、SC(幹細胞)はPRP(多血小板血漿)では適さない多くの変性疾患の治療に有望です。それは幹細胞が、神経、血管など、失われた組織を作り出すことができるからです。

また、SC(幹細胞)は、瘢痕(外傷が治癒した後に残る傷跡)の形成を減少させ傷を治りやすくする重要な遺伝子的を活性化することが出来ます。つまり、SC(幹細胞)は遺伝子レベルで治療する事が可能です

Bioengineered teeth from cultured rat tooth bud cells
M T Duailibi 1, S E Duailibi, C S Young, J D Bartlett, J P Vacanti, P C Yelickより

画期的な治療だと思いませんか。
 現在、PRP(多血小板血漿)ベースもSC(幹細胞)ベースも治療法として有望であり、従来では不可能であった治療を可能にしています。当院ではPRP(多血小板血漿)ベースの治療法もSC(幹細胞)ベースの治療法も行っております。当院では主にPRP(多血小板血漿)は脂肪移植やヒアルロン酸注射時に同時に注入し、定着率を高める増強因子として使用しています。SC(幹細胞)は顔の若返りの治療として使用しています。ご自身の症状に合わせて是非活用してください。

PRPと幹細胞治療の治療との違い、確認セルフチェック

本文の確認事項です、こちらをご自身でお答えできるようになって頂く必要があるかと思います

1、PRPの成分は何か?そしてそれはどのよう原理で、何の作用を持つのか

2、PRPはどのようにして作られるのか?

3、幹細胞とPRPの作用機序の大きな違いは?

参考文献 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6306612/

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15218040/

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