1.間葉系幹細胞とはどのようなものか
2.骨髄由来幹細胞は火傷の傷跡を治すことが出来る
3.骨髄由来幹細胞で傷跡のない肌を目指してみませんか

1.間葉系幹細胞とはどのようなものか

MSC(間葉系幹細胞)はご存知ですか。MSC(間葉系幹細胞)は非常に万能な細胞で、様々な細胞になることが可能です。MSC(間葉系幹細胞)のなかにも、脂肪由来や骨髄由来、臍帯血由来、真皮由来などがあり、ASC(脂肪由来幹細胞)は紫外線照射による酸化ストレスにより誘発されるシワを防ぎ若返りが可能であると前記事でご紹介させていただきました。一方、MSC(間葉系幹細胞)には骨髄由来であるBM-MSC(骨髄由来幹細胞)も広く臨床的に使われております。

https://www.ginza-clinic.org/media/2020/07/18/%e9%aa%a8%e9%ab%84%e9%96%93%e8%91%89%e7%b3%bb%e5%b9%b9%e7%b4%b0%e8%83%9e%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e8%80%81%e5%8c%96%e3%81%97%e3%81%9f%e7%9a%ae%e8%86%9a%e3%81%ae%e8%8b%a5%e8%bf%94%e3%82%8a/

2.骨髄由来幹細胞は火傷の傷跡を治すことが出来る

ここで、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を皮膚に注入し、火傷の傷跡の治癒具合を調べた研究をご紹介いたします。細かな実験の説明が続きますが、お付き合いください。

対象は火傷を負ったマウス60匹で、体の表面の3~5%に相当する致命的ではない火傷を負いました。そこで、マウスをBM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入するグループ30匹とBM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入しないグループ30匹に分けました。そして、両方のグループのマウスの体重を毎週測定し、記録しました。

結果として、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)で治療したグループは、火傷跡の面積の37.88%が7日目までに治り、14日目までに68.32%と約7割の火傷跡が治りました。一方、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)で治療していないグループは、火傷跡の面積の30.43%が7日目までに治り、14日目までに54.23%とBM-MSC(骨髄由来幹細胞)で治療したグループよりも治りが悪く、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)による治療は火傷の傷跡の治りをより早くし多くの傷跡を治すことが分かりました。また、傷跡の治る過程に新しく血管が再生することがあり、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウスの方がより多くの血管を再生していることが分かりました。以上のことから、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)による治療によって、火傷の傷跡は治りやすくなることが証明されました。

BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウスと注入していないマウス間の火傷の傷跡の治り方の効率の比較
左:7日目 右:14日目
黒:BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウス
グレー:BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入していないマウス
BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウスと注入していないマウス間の毛細血管密度の比較
左:BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウス
右:BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入していないマウス
傷跡の治る過程に新しく血管が再生することがあり、BM-MSC(骨髄由来幹細胞)を注入したマウスの方がより多くの血管を再生していることが分かる

3.骨髄由来幹細胞で傷跡のない肌を目指してみませんか

当院ではBM-MSC(骨髄由来幹細胞)を用いた傷跡の治療を提供しています。従来の医療では治療不可能であった火傷などの複雑な傷跡の治療を可能にします。傷跡のない綺麗な肌を目指してみませんか。最先端病院の形成外科や皮膚科で十分な経験を積んだ医師達によりあなただけの治療を提供いたします。最先端医療を用いた傷跡治療は、ぜひ当院にお任せください。

参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3693197/

https://smw.ch/article/doi/smw.2019.20079

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